大峯奥駈道 2回目

前回は吉野の金峯山寺蔵王堂を出発し、大峯奥駈道を五番関まで歩きました。
今回は大峯奥駈道の続きを歩いて山上ヶ岳(1,719m)に登頂し、そこから大普賢岳(1,780m)まで往復し、あとは稲村ヶ岳(1,726m)経由で下山する予定でしたが計画の甘さで大普賢岳まで到達出来ずに途中敗退となりました。

今日は車でアクセスしたので母公堂(ははこどう)前に駐車。
前回コースアウトした五番関まで行くと遠回りになるので、一般ルートである清浄大橋からスタート。
今日は晴れ予報ですが何故か曇っている。晴れてきたら良いのですが。

すぐに女人結界門。
前回は五番関にある女人結界門の手前でコースアウトし下山したので、今回、初めてこれを潜ります。

まずは洞辻茶屋を目指します。
しばらく歩くと「役行者(えんのぎょうじゃ)お助け水」があります。

さらに進むと洞辻(どろつじ)茶屋に到着。
だんだん霧が濃くなってきた。
こんな天気になるとはな~ カラッと晴れた秋空を期待してたのに。

この場所で五番関から続く大峯奥駈道に合流。
下記写真は振り返って撮影。
今日は左側から登ってきましたが大峯奥駈道は右側から登ってきます。

ここからさらに進むと道が二手に分かれる。
左が鐘掛岩(かねかけいわ)を通過する険しいルート。
右はノーマルルート。
一般的に登りは左側、下りは右側コースを選ぶようなので左側をチョイス。

鎖場が出てきますがそれほど危険なわけではない。
鐘掛岩の核心部分は巻き道を進みます。

等覚門を通過。
吉野にある金峯山寺(きんぷせんじ)から山上ヶ岳にある大峯山寺(おおみねさんじ)まで、4つの門、発心門、修行門、等覚門、妙覚門があり、そのうちの1つ。
等覚門は仏に近い悟りを得て潜る門。
尚、修行門は修行を開始するために潜る門であり、前回、自分が雨宿りしていた吉野にある金峯神社の鳥居。

「西の覗」に到着。
これは捨身の行(しゃしんのぎょう)であり、岩の上から身を乗り出して命を絶つ覚悟で仏様に懺悔する事でこの身のまま現世において究極の悟りが得られるのです。

この岩の向こう側から身を乗り出すのですが、恐くてこれ以上は進めない。
絶壁のはずなんだけど今日は霧が濃くて何も見えない。

いよいよ大峯山寺の山門に到着。
これが最後に仏と一つの境地に入って潜る妙覚門。

すぐに大峯山寺本堂に到着。
山上の蔵王堂(ざおうどう)と呼ばれる。
このお堂は毎年5月2日から9月22日までしか開かれないので現在は閉まっています。

それにしても山上は多くの人で賑わっていると思ってたのに今日は誰もいない。
完全にぼっち状態。
そもそも女人禁制なので普段からオッサンしかいないんだけどそのオッサンもいない。釣りでも行ってるのかな?
霧も濃くなって来るし、雨もぱらついてるし、だんだん寂しくなってきました。

ここから大普賢岳へ向かいます。
往復コースになるのでまたここに戻らねばならない。

ここからの道は清浄大橋~山上ヶ岳と比べてガラッと様子が変わります。
ここまではまさしくハイキング道という感じですが、ここから先は道も細くなり、ザレ場あり、踏み跡の不明瞭な部分もあり、倒木による障害もあったりして慎重に進む必要がある。思ったほどスピードが出せない。

20分ほど進むと小笹の宿(おざさのしゅく)に到着。
水場があるので縦走する際のテント泊場所に適している様子。
小笹の宿は大峯山寺の奥の院であり、この地において修行を積み、修験道の教義を確立させた理源大師(りげんだいし)の像があります。

不動明王像もありました。こんな山深い所になあ。

小笹の宿を出発し大普賢岳へ向かいます。
天気が回復して青空が広がる事を期待していたのですが、一向に回復する気配がない。雨もぱらついており霧も濃くて景色が全く見えない。

小笹の宿到着時点でスタート後2時間経過しており、大普賢岳登頂は時間的に無理かな~と思い始めました。
今来た道をそのまま戻って下山しても全行程で4時間かかる計算。稲村ヶ岳経由だとさらに1時間プラスされて5時間になる。
このまま進んで大普賢岳まで往復するとさらに2時間プラスの7時間となり、余裕で計画オーバー(6時間MAX計画)。

仮に大普賢岳まで辿り着けたとしてもこんな濃霧の状態では景色も見えないし、今日の必達目標でもないので、「やーめた」となってコース途中で撤退する事に。撤退地点は竜ヶ岳を少し越えた辺り。

速攻でUターンし、今来た道を戻ります。
30分程度かけて山上ヶ岳に戻ってきたけど、先ほどと同じく誰もいない。
疲れたのでメロンパン食べて少し休憩。
ここからお花畑を通って稲村ヶ岳方面へ向かいます。
お花畑というよりサイレントヒルみたいな感じだけど・・・

ここからの道は踏み跡はしっかりしているが、細く険しい道が続く。
下記写真のような切り立った尾根道を下って行きます。

途中、レンゲ辻にある女人結界門
女人結界門は山上ヶ岳に通じる4つのコースにそれぞれ設置されています。
①前回コースアウトした五番関にある女人結界門
②本日スタート地点である清浄大橋にある女人結界門
③本日撤退地点のもう少し先にある阿弥陀ヶ森にある女人結界門
④ここレンゲ辻にある女人結界門

山上ヶ岳から約50分ほど歩いて稲村小屋に到着。
だいぶ下りて来たので霧が晴れてきました。

現在地は山上辻。ここから稲村ヶ岳まで往復します。

進んで行くと何やら切り立った山が見えてきます。
まさかあれが稲村ヶ岳? と思ったのですが、あれは大日山でした。
見るからに怖そうなので登るのは止めときましょう。

稲村ヶ岳に到着。これは山頂下。

山頂には展望台があるのですが、やはり霧が濃くて何も見えない(下記写真)。
晴れた日に来たほうが良いですね。

すぐにUターンして稲村小屋に戻り、そこから下山。
下山途中、壊れた橋がありました。

法力峠まで下ってきました。母公堂までもう少し。
右に進めばゴールの母公堂、左に進めば観音峯山。

ゴールの母公堂に到着。
今日は初ルートと悪天候で気分的にとても疲れた~
大峰山は六甲山と違って、エスケープルート無し、ケーブル等の乗物無し、補給ポイント無しの無い無い尽くしの本格登山(修行?)となるので、十分な準備と装備が必要だと感じました。

本日の総距離18.7km、タイム5時間10分。

おわり

本日の活動軌跡