行者還岳と八経ヶ岳 小坪谷ルート

今日は今期3回目の大峰山に登ってきました。
天川村役場からスタートし、小坪谷ルートで行者還岳(ぎょうじゃがえりだけ)へ登り、大峯奥駈道を八経ヶ岳まで歩いて、下山はカナビキ尾根を利用する周回コース。
これで大峯奥駈道(吉野~八経ヶ岳区間)細切れ縦走完了。

本日の総距離31.3km、タイム7時間49分、最高気温17度。

天川村役場に車を駐車(無料)してスタート。
前回と同じく川迫川(こうせがわ)沿いの国道309号線を走って行きます。
紅葉はもう終わりに近い状態ですね。

大川口(おおこぐち)の橋を渡って少し進むと通行禁止の吊橋があります。
ここが行者還岳への登山ルートの一つである旧関電鉄塔巡視路の登山口。
以前は行者還岳の上空を関電の送電線が通っており、整備された鉄塔巡視路を登山道として利用していたのですが、送電線と鉄塔が撤去されたため巡視路を整備する必要がなくなって廃道化し道は消失しています。

この橋からさらに上流に進むと小坪谷ルートに取り付く橋が見えてきます。
写真中央奥に見えるのが行者還岳で、あそこまで登って行かなくてはならない。

ここが小坪谷ルート登山口となる吊橋。ここまで10.8km、1時間15分。
さあいよいよ未知のルートへ突入。

橋を渡ってからしばらく小坪谷に沿って進みます。

水が流れている小さな枝谷があるので、それを越えてさらに真っ直ぐに進むと踏み跡がなくなったので、おかしいなと思って戻ってよく確認すると、枝谷を越えたところで少し左上に高巻きするようなルートになっていました。

ルートに乗ると天理大学が作った黄色い標識が設置されています。

引き続き小坪谷沿いのトレイルを進みます。

踏み跡は小坪谷(右方向)から分岐して涸谷(左方向)に沿って進むようになります。ここで小坪谷とはお別れ。

ここから暫くゴロゴロと大きな石や岩が散乱しているゴーロ帯を登って行きます。
踏み跡は無いので、適当に歩き易いルートを選んで進むしかない。

だいぶ登って来ましたが、また黄色の標識が出てきました。

さらに進むと目印の白色標識があるので、ここから涸谷と並行して走っている右手の尾根に乗るべく激坂に取り付きます。
ところが、ここは斜度がきついせいか踏み跡が薄いし、とても滑りやすいので、適当に九十九折りで登って行くしかない。
小坪谷ルートでは、ここが一番歩きにくい箇所だと思う。

尾根に乗ると標識に従って左折。

歩きやすそうな尾根道だな~と見ていると、前方遠くに未確認物体発見!
少し小さめの動物で小熊なのかイノシシなのかわかりませんが、しばらく様子を見てると左側斜面へ逃げていったので、注意しながら通り過ぎます。
ふ~ ちょっとビビった(汗)。

このまま頂上まで尾根沿いを歩いて行くように見えますが、この尾根は行者還岳山頂まで伸びていて、急峻な岩壁に阻まれるので、ルートは尾根の山腹を右手に巻くように奥駈道出合まで続きます。

尾根に乗ってからは薄い踏み跡があり、かつテープも随所にあるので迷う事なく歩けます。但し、ここから先ず~っと激坂トラバースで滑りやすい箇所が続くのでとても歩きにくい。ストックを持ってきたほうが良かったかな~と思ったり。
写真ではなだらかな斜面に見えますが、実際にはかなりの斜度。

途中で小さな谷を越えます。

さらに進んで苔の付着した岩がゴロゴロしているところを通過しますが、ここも涸谷なのかな?

奥駈道直下の最後の登り。

大峯奥駈道の天川辻に到着。ここまで12.6km、2時間42分。
吊橋からの距離1.8km、1時間26分(キロ47分)。
昔はここから東側へと下りる道があって、天川村と上北山村を結ぶ山越ルートになっていたらしい。

左折するとすぐに行者還小屋ですが、前回行ったばかりなのでパス。
今日は天川辻を右折して弥山方面へ進みます。
これまでの道が酷かったので、大峯奥駈道がとても歩きやすく感じる。

振り返ると遠くに大普賢岳が見えます。

行者還トンネル西口駐車場からの直登ルート分岐点「しなの木出合」を通過。

行者還トンネル西口駐車場からのメジャールート分岐点「奥駈道出合」を通過。

ブナの木が広がる弁天の森を通過して、聖宝ノ宿趾(しょうぼうのしゅくあと)に到着。ここまで16.8km、3時間53分。
修験道を確立した聖宝理源大師(しょうぼうりげんだいし)の像が設置されています。
触ると雨が降るという伝説がありますが・・・

ここから聖宝八丁(しょうぼうはっちょう)と呼ばれる急登が弥山まで続いて、けっこうキツイ。
八丁というのは872mですが、今日の距離測定では約1kmありました。

最後は木製階段が出現。

ヘロヘロになりながら弥山到着。ここまで17.8km、4時間29分。

弥山小屋で1本300円のポカリ購入。定価の倍ですが、安いかもしれませんね。お金出しても買える場所じゃないので。

ここから八経ヶ岳に登ります。今年2回目。
ここまで18.7km、4時間54分。

さて下山しますか。
このまま明星ヶ岳経由で天川方面へ進みます。
今日は行者還岳から八経ヶ岳までは多くのハイカーに会いましたが、これ以降熊渡(くまど)までの下山ルートでは誰にも会わず。

この辺りは倒木が多く、ピンクテープを頼りに進むのですが、日裏山頂上手前からトレイルが不明瞭になり、斜面を下降してるし、何となくおかしいなと感じて、GPS地図で確認するとコースを大きくズレてる。あわてて戻りました。
こんな所に分岐は無いはずなんだけどな~

後で確認すると、正規ルートは日裏山の西側を巻いて北西方面に進むべきなのに、東側を巻いて北東方面へ斜面を下降して狼平に向かっている。地図に載っていないルートですが、ピンクリボンに誤誘導されやすく要注意。

高崎横手に到着。ここまで21.7km、5時間44分。
これは振り返って撮影。

ここから2kmほど下山すると金引橋から続くカナビキ尾根との分岐点に到着。
ここまで23.7km、6時間14分。

天川村役場へはここを真っ直ぐに進んで栃尾辻(とちおつじ)経由で下山するのが距離も近く早いのですが、今日はここを右折して初ルートであるカナビキ尾根を使って下山する事にしました。

結論を言うとこのルートは、激坂、踏み跡わかりにくい、雰囲気暗い、天川村役場へは遠回り、と条件良くないので、もう使わないと思う。
登り利用だと感じが違うのかもしれませんが・・・

ここは基本的に斜度のきついカナビキ尾根沿いを下降して行きます。
地形図を見ればわかるのですが、下山方向に向かって右側の弥山川への斜面が切り立った崖のようになっている。たまに尾根道から斜面を覗くと奈落の底に落ちていくような感じで足が震えます。

今日は落ち葉がトレイルに堆積しているせいか踏み跡がわかりにくく、何度も立ち止まってルートを確認しました。
テープが随所にあるし、尾根道を外さなければ大きく間違う事はないですが、たまに下記写真のような間違いやすいポイントがあります。ここは尾根道を真っ直ぐに下りてきて鋭角に左折するのですが、うっかりそのまま真っ直ぐに進んでしまいそう。

金引橋に到着。ここまで25.5km、7時間5分。
ふ~ 何とか下山出来ましたが、初ルートかつ激下りでとても疲れました。

金引橋から国道309号線との分岐である熊渡までさらに2kmほどありますが、ここから舗装道路だと思ってたらガレた林道で足元悪く走れない。
仕方なくぶらぶらと歩いて行きますが、右手に紅葉が少し残っているトサカ尾山が見えてきました。

熊渡に到着。ここまで27.3km、7時間22分。
あとは天川村役場まで約4km国道309号線を走って行ってゴール。

おわり

本日の活動軌跡