トラトラトラ

まるで映画のタイトルですが、映画レビューではありません。
今日は信貴山までゆるラン。
いつもの如く、らくらく登山道を登り国道308号線に出て暗峠を越えます。
ほんとはここでカレーを食べて終わりにしたいのですが、それだと全然練習にならないので未練残しつつ進みます。

南生駒駅まで下りてきました。
しばらくは竜田川に沿って進みます。
近鉄生駒線の萩の台駅、東山駅、元山上口駅を通過して平群駅まで進みます。
下記写真は奈良側から観た生駒山。

平群駅から竜田川を離れて信貴山まで県道250号線を登って行く予定でしたが、ここからさらに竜田川沿いを下って大和川に出て、近鉄信貴山下駅から激坂を登って信貴山に至るコースを取る事が出来ます。

かなり遠回りとなりますが、来月の今季初レースとなる村岡に向けてロングの練習が必須であり、行くか! と一瞬思ったのですが、すぐに無理っ! という結論が下って予定通り近道である県道250号線をゆるゆると登って行きます。車もあまり通らないので走りやすい。

信貴山の南山腹にある朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)に到着。
ここは信貴山真言宗総本山寺院で本尊は毘沙門天。
ここは何といってもこれですよね。「世界一福寅」という巨大な張り子のトラ。何故トラなんでしょうか?それは、今から1400年前の飛鳥時代に遡ります。

当時、主要豪族であった蘇我馬子と物部守屋は仏教伝来を巡って覇権争いを繰り広げてました。蘇我馬子は仏教派、物部守屋は神道派。
蘇我馬子は仏教を広めたい聖徳太子と組んで物部守屋を排除しようと、飛鳥の地から大群を率いて物部氏の拠点である河内国渋川郡(現在の東大阪市あたり)に攻め込みます。

ところが物部氏も軍事力では負けてません。劣勢ながらも怒濤の反撃に出ます。これに蘇我軍も押し返され一時撤退を余儀なくされます。
その後一進一退の攻防が続く中で、
聖徳太子「俺、霊感強いしちょっとお祈り行ってくるわ」
蘇我馬子「どこいくん?」
聖徳太子「あの山に何かオーラ感じるねんな~」
という事で近くにあった信貴山に必勝祈願に出かけます。

すると突然、雷鳴が轟き天空遥かに毘沙門天王(仏教を守護する四天王の一人)が降臨し、「マ、マジか!」と驚く太子に「こうやったらええよ~」と秘策を授けたのです。その日が奇しくも寅年、寅日、寅の刻(トラ、トラ、トラ)であった事からトラを祀るようになったとか。

秘策を授けられ意気揚々と出かける太子。

朝護孫子寺から裏山である信貴山に登ります(標高437m)。
信貴山頂から観た景色。遠くに見える山は葛城山~金剛山ですね。

信貴山にはかつて山上に築かれた山城がありました。戦国時代には松永久秀の居城であったそうですが、織田信長への謀反により攻撃され落城し、その後は廃城になったとされています。
ここでしばし休憩。

さて帰りしょう。
往路はロードを南下しましたが、復路はトレイルである生駒縦走路を北上します。ところが、これが大失敗。「これが縦走路か?」というぐらい、最近、人が歩いた形跡が無く、雑草が生い茂って道がジャングル状態になっており、藪漕ぎしないと前に進めない。

頻繁に蜘蛛の巣が顔に絡んできて取るのに一苦労だし気持ち悪い。さらにメマトイの執拗なる攻撃にも合い、つい「や、やめんかい!」と山中で一人奇声を発する有様。もう二度とこの道は通らないでしょう。

何とか十三峠まで戻って来ました。いつもはここから管理道を走れるのですが、現在、一部通行止め状態なのでさらに縦走路を北上します。

やっと鐘の鳴る展望台に到着。
この辺りからは縦走路も普通に歩けるようになりました。あとは鳴川峠から鳴川谷ハイキング道を下山して終了。ヤレヤレ。

今日の総距離約28km、タイム4時間45分。
気温が少し低かったせいか(最高気温32度)、前回の六甲半縦走よりは楽でした。

おわり。