大峯奥駈道プチ縦走 大普賢岳と山上ヶ岳

今日は2年前に挑戦し見事に敗退した大普賢岳に登ろうと大峯奥駈道をプチ縦走。
本日の総距離37km、タイム9時間40分、最高気温25度。

例年ならそろそろマラソン大会が始まる時期で登山行ってる場合じゃないんだけど、今年はな~んも無いし(小規模大会は出る予定)、登山をトレーニングに利用して筋力や心肺機能を強化出来たらいいな~と。

大普賢岳への日帰り登山コースは主に下記3つ。
1 和佐又山からの周回コース             約11km
2 洞川(どろがわ)温泉から山上ヶ岳経由の往復コース 約18km
3 天川村→山上ヶ岳→大普賢岳→弥山経由の周回コース 約45km

1は人気のメジャーコースでハイカー多し。
2は山上ヶ岳経由のピストン、女性が歩けないのでハイカー少なめ。
3は距離長く時間もかかるので通常は一泊コース?

さてあなたはどれを選びますか? という事で、いろいろ考えて3を歩く事にしたけど、ちょっと自分には距離が長くてキツイので、もう少し距離を短くしようと、弥山から天川川合への下山を止めて、国道309号線を使う事にしました。これで距離37kmとなり8km短縮出来ます。
但し、国道309号線は道路幅が狭く交通量が多いと歩行は危険そうなので、朝一で通過しようと、反時計回りコースとしました。

観音峯山(かんのんみねやま)登山口駐車場(無料)に車を駐車してスタート。
今日は最高気温25度予想なので、水分2L(500ml×4本)を持参。
足りなければ途中の水場(行者還岳と小笹の宿)で補給予定。
結局、水分2L使い切ったところでゴールとなり補給はなし。

みたらい渓谷遊歩道を歩いて国道309号線に出てから行者還(ぎょうじゃがえり)トンネル西口駐車場までランニング。
朝早いのですが、車やバイクに追い越されます。ハイカーでしょうか?

大川口(おおこぐち)の少し上にある小坪谷ルートの入口までやってきました。
行者還岳へはここから登るのが最短ルートだけど、道が少しわかりにくいみたいで今回は利用せず。

この辺りから国道309号線はVの字に迂回しており、かなり遠回りになる印象。斜度もきつくなります。
頑張って登って行者還トンネル西口駐車場に到着。
ここまで13.6km、タイム2時間6分。

ここからは弥山をめざすメジャールートではなく、登山口すぐ左にある直登ルートを使って、大峯奥駈道のしなの木出合まで登って行きます(YAMAP軌跡なし)。

ここは踏み跡が有るような無いような微妙なトレイル。
しばらく急登ですが、ロープが張ってあるので、これを辿って登ります。

尾根に乗るとロープは無くなり、後はテープを目印に進みます。
テープも有ったり無かったりと微妙ですが、基本的に尾根沿いを真っ直ぐに登って行くので迷う事はないでしょう。但し、下りは迷い易いかもしれない。

大峯奥駈道のしなの木出合に到着。
ここからは大峯奥駈道を大普賢岳方面へ進みます。行者還岳まではゆるやかなトレイルが続いてとても歩き易い。嵐の前の静けさみたいな感じかな。

大峯奥駈道はクマがいるのでね、注意して歩かないと・・・
と思ってた矢先、前方のトレイル上に未確認物体発見! ありゃ何だ?
何か動いているけど、もしかしてクマか!

よ~く見ると色が灰色だし、どうやらイノシシみたい。
それでも距離が近いし、そろ~りそろ~りと後ずさりして様子見。
しばらくすると左斜面へ逃げて行ったので、その隙にダッシュで通過。
ふ~、何事もなくてよかった。

前方に目的の大普賢岳が見えてきて、気持ちの良い稜線が続く。
勿論、クマとの遭遇に備え、正面のみならず左右にも注意を払いながら進みます。

しばらく何事もなく進んできたけど、突如目の前にある木の向こうで何か動いた気配が・・・
ん? とそちらに目をやった瞬間、大きな物体がガバッ!と立ち上がって飛び出してきた。
「うわっ!」と奇声をあげて思わず腰を抜かしそうに・・・

木が邪魔してよく見えなかったけど、水たまりに座っていた鹿が突然立ち上がって逃げて行ったのです。
あ~ びっくりした~ 心臓が止まるかと思ったわ。
オヤジはビビりなので、お手柔らかにお願いしますよ~

ところどころで眺望の良いポイントが・・・
これは大台ヶ原方面の景色。

行者還小屋に到着。奥に見えるのが行者還岳。
ここまで16.5km、3時間30分。

さあ、ここから徐々に修験道らしく道が険しくなってきますよ~
昔は南からやって来た行者がこれ以上進めずに引き返したくらいなのでね(行者還)。
すぐに崩落箇所が・・・
ここはヤバそうだな~と思ったら、ご親切にロープが張ってありました。

崩落箇所を越えたところに水場があります。ここは夏は枯れてる事があるようですが、今日は水が流れていました。

階段を登ります。

行者還岳の巻き道分岐に到着。
左下から登ってきました。ここを真っ直ぐに進むと行者還岳山頂ですが、眺望がないようなのでパス。

徐々に斜度がきつくなって、道が険しくなってくる。
こんな壊れた梯子もあったりして登りはマシだけど、下りは恐いでしょうね。

大普賢岳周回コースとの分岐点。ここを右折すると無双洞(むそうどう)へ。
奥駈道は真っ直ぐに進んで七曜岳(しちようだけ)へ。
ここまで誰にも会わなかったけど、ここからは多くのハイカーとすれ違うように。

鎖場の出現。これを登り切ると~

七曜岳に到着。ここは狭いし岩があるだけ。

空中回廊か? 左側は断崖絶壁。

またもや一部破損した梯子とか、これも登りは何とかなるけど下りは大変そう。

程なく七つ池に到着。特に池とか無いです。

苔の生したトレイルを進んで~

絶景ポイントが出現。大普賢岳、小普賢岳、日本岳が連なって見えます。

崖っぷちを進みます。右手は断崖絶壁。落ちたら即天国(地獄?)行き~
屏風横駆と呼ばれる難所。
鎖をしっかり掴んで慎重に進まないと。

さらに崖っぷちが続く。今度は左手が断崖絶壁。

数々の難所を乗り越えてやっと展望の開けた水太覗(みずぶとのぞき)に到着。景色が良いですね。

ここから最後の登りがキツイ。何とか乗り越えて大普賢岳(1,780m)に到着。
ここまで20.4km、5時間40分。
ここも巻き道があって、もうしんどいし「ここもついでに巻くか!」って一瞬思ったけど、いやいやここを巻いたらアカンやろと考え直して頂上へ。

絶景を見ながらしばし休憩。

予定タイムを大幅にオーバーしているので早めに出発。
次は山上ヶ岳を目指す。ここから先はこれまでと様子がガラッと変わって穏やかな雰囲気のトレイルが続く。

阿弥陀ヶ森にある女人結界門を潜ります。前回はここまで到達出来なかったので今回が初めて。

サクサク進んで何となく見覚えがあるところだな~と思ってると・・・

小笹の宿(おざさのしゅく)に到着。
豊富な水場があるので縦走する際のテント泊場所になっています。

赤いお堂がありました。

ここから山上ヶ岳まで静かなトレイルを進みます。
結局、大普賢岳から山上ヶ岳まで誰にも会わず。

山上の蔵王堂(ざおうどう)と呼ばれる大峯山寺本堂に到着。
ここまで25.6km、7時間26分。
このお堂は毎年5月2日から9月22日までしか開かれないので、現在は閉まっています。

大峯山寺の妙覚門を潜り抜けました。

「西の覗き」からの眺め。前回は霧で何も見えなかったけど今日は天気良いので見晴らしいいね。

切り立った岩場が見えてきましたが、鷹ノ巣岩というらしい。

等覚門を通過。

木製の階段がず~っと続く。

吉野と洞川温泉との分岐点である洞辻茶屋(どろつじちゃや)に到着。
大峯奥駈道はここを右手に進んで吉野まで。
自分はここを左手に進んで洞川温泉方面へ。ここからがけっこうダラダラと距離があってダルい。

清浄大橋にある女人結界門を出ました。
ここから観音峰山登山口駐車場まで洞川温泉街を抜けてロードを7km走らねばならない。
疲労感強く、少し走っては歩きを繰り返してのゴール。

今日は予想外に時間がかかりました。体力的にしんどいのは勿論なのですが、危険箇所が多かったし、クマへの備えに気を取られて精神的にとても疲れる。
ちょっと物音がすると立ち止まってしばらく周りの様子を伺ったりする場面が多く、いつもより手間取ってしまった。

おわり

本日の活動軌跡