六甲山巡礼の旅

お盆休みに六甲半縦走(西側)したので、残りの半縦走(東側)に行く予定だったのですが、同じルートばかり歩いても面白くないので、今回は修験道の開祖である役小角(えんのおづぬ)が切り拓いたという「六甲修験道」なるルートを走る(歩く)事にしました。
但し、時間の都合でコースの一部をカット。
また、スピリチュアル系企画なので、どうせならと甲山八十八ヶ所巡りも同時に行う事に。

今日は阪急苦楽園口駅からスタート。まずは越木岩神社に立ち寄ります。

拝殿脇から奥に進むと神が宿ると言われる巨石「甑岩(こしきいわ)」があります。
ビッグだね~

北山公園を抜けて甲山の麓にある神呪寺(かんのうじ)へ。

北山公園は適度なアップダウンのあるトレイルがあり、巨石がごろごろしてるし、甲山や森林公園等まで足を伸ばせば距離もそこそこ取れるので、わざわざ六甲山まで行かなくてもここで1日十分楽しめそう。
3つの池の2番目を撮影。

こんな巨石もあります。

トレイルを抜けると北山貯水池。
この辺りに来るとランナーが多くなる。甲陽園駅側から走って来るのでしょうね。

それでは甲山八十八箇所巡りの始まり。

甲山八十八箇所は四国八十八箇所を模したミニ巡礼地。お遍路が流行り始めたのは江戸時代になってからですが、なかなか庶民が四国巡礼までは遠くていけない、だから少しでも近くに代わりの巡礼地があればという思いから江戸中期に作られたそうです。

約2kmの行程に札所が散在していますが、標識もあるし、石仏に白ペンで札所番号が付されていますので、大変分かり易い。ただ、2~11番までは道路に面しており、交通量が多いので注意が必要。

番号を見ながら順番に参拝していきましょう。
1番目の札所。

千手観音様がおられます。

趣向を凝らした札所も。

小さな札所も。

この構図はよくみかけますね。

似ている構図です。

ざ~と巡って行って、あっという間に87番札所。ラストは?

ラストは神呪寺にあります。

本堂の左隣に八十八番札所があります。これで甲山八十八箇所巡り終了。
急いで廻ったので30分程度。時間の無い方にはオススメ。

ここから少し走って、鷲林寺に到着。
本堂脇から奥池方面に登っていきます。このあたりは、踏み跡のしっかりした歩きやすい道ですが、標識があまり無いので要注意。

基本的には、せせらぎルートとパノラマルートの2ルートがあります。
先で合流するので、どちらでも行けるのだけど、以前、奥池に抜けるつもりが、山をぐるっと1周してスタート地点に戻るという大失態を犯した事があります。
パノラマルートから登って、せせらぎルートを降りてきたのです。
自分では奥池に着いたつもりなんだけど、池がないし、どこかで見たような風景だし、おかしいなと思ってると、目の前にスタート地点にあった建物が。
「こ、これは!」愕然としました。
アホ過ぎてその場に座り込んだまましばらく動けず。
合流地点にも、奥池方面への分岐点にも標識はないので要注意。

今日もパノラマルートから登ります。
パノラマルートは近道ですが、斜度がきつく、少し岩登りのような箇所あり。
見晴らしの良いスポットで甲山方面を眺めます。

今日は間違わずに奥池に着きました。
大きなルートミスすると記憶に残るので、二度と間違わないというメリットはありますね。

六甲修験道では奥池から熊笹峠を通って六甲最高峰へ至りますが、今日はルートを変えて土樋割(どびわり)峠から蛇谷北山(じゃたにきたやま)経由で最高峰まで進みます。そのほうが修験道らしいから。
ではなく、単に熊笹を掻き分けて進むのが嫌だったから。マダニに刺されたら大変だしね。でもこちらも熊笹が茂っていて大差なかったかもしれません。
蛇谷北山は、標高860mで芦屋市の最高峰。

激坂を登ってやっとこさ石の宝殿(いしのほうでん)に到着。
六甲山神社(むこやまじんじゃ)というのですが、拝殿の裏側に石の宝殿と呼ばれる大きな石祠(せきし)があります。

今日は朝から小雨がぱらついてましたが、この頃から雨脚が強まってきた。
まさしく修験道にふさわしい雰囲気に。

お次は仙人窟跡の探索。
六甲最高峰は無視して、ここから六甲山カンツリーハウスまでロードを走って行きます。
カンツリーハウス横の脇道から入って、「仙人窟跡」の看板を目処に山道を進む事になっているのだけど、看板が見当たらない。行ったり来たりして捜すのですが、どうしても見当たらない。

1箇所、赤テープのあるそれらしい道を発見して進んでみたら、藪漕ぎ必至の感じなので、途中であきらめて引き返す事に。
後で調べると「六甲山の上美術館」前辺りから山道に入る様子で、看板はなくなったのかもしれない。
恐らく自分が突っ込んだ道で合ってたと思うけど、歩きやすい道ではないので、無理に行かなくて正解だったと思います。

タイムロスしたので、急いで先を急ぎましょう。
心経岩(しんきょういわ)に到着。
岩に般若心経が刻まれている。法道仙人という方が修行中に彫ったそうです。本物は流出していて、現在のは再建されたもの。

六甲比命大善神社(ろっこうひめだいぜんじんじゃ)。
法道仙人が創建した多聞寺の奥の院となっています。見上げると巨大な岩が・・・
落ちてきたらと思うとぞっとするので、すぐに退散。

すぐ近くに雲が岩があります。
法道仙人が修行中に、雲に乗った毘沙門天がこの岩に降臨したそうです。

こういう岩があると、つい
「オリャー」

次は天狗岩と三国岩に寄るつもりだったのですが、疲れてきたし時間の都合もありカット。
少し走って記念碑台に到着。せっかく来たので、六甲山開祖と呼ばれるグルームさんに挨拶します。
Hello!
DomoDomo

後はシュラインロードを下って行きます。
シュラインロードは、江戸時代に地元の人達が西国三十三箇所に因んで、三十三体の観音石像を道沿いに建立したもの。今日は、山頂から下って行くので、逆打ち。
下写真は三十二番札所。三十三番は見落とした(>_<)。

シュラインロードの石仏は甲山三十三箇所のような大きさのものは少なく、殆どがこじんまりしたものばかり。下は三十番札所。

少し下って行くと、行者堂があります。
祠の中には役小角(えんのおづぬ)が祀られています。役さん、凄い顔してる。まるでレスラー。

ず~っと下って行くと、裏六甲ドライブウェイに出ます。
後で知ったのですが、ここを左折して少し行ったところに九体仏(1~8番と番外1体)があるそうです。事前調査不足だね。
三十三箇所巡りは道路を渡ったところの鳥居で終了。

後は古寺山(こでらやま)を越えてゴールの唐櫃(からと)台駅へ進む予定。
古寺山は今回で2度目となりますが、前回はロストしたので慎重に進みます。

山頂まではスムーズに来ました。
かつてはここに多聞寺がありました。多聞寺は645年(飛鳥時代)法道仙人によって開かれ、1462年(室町時代)に現在の神鉄六甲駅前の地に移転されています。山頂には「清盛の涼み岩」があります。

少し南下すると展望台があり、北六甲の街が見渡せます。

後はここから下っていくだけですが、やはり今回もロストしてしまいました(前回とロスト場所は違いますが)。
古寺山からの下山ルートには大きく3つのルートがある(東側から記載)。
①表参道ルート  唐櫃住宅北部に出て神鉄唐櫃台駅に至る
②観音道ルート  地下道に出て神鉄六甲駅に至る
③上唐櫃道ルート トンネルに出て神鉄大池駅か神鉄六甲駅に至る

今日はゴールが神鉄唐櫃台駅近くにある「からとの湯」だったので、①ルートで下山予定。ところがロストして③を進んでいたのです。

麓近くまで来て、どうも様子がおかしい事に気付き、最近導入したYAMAPのスマホGPSを見ると方角が全然違う。
そのまま進むか戻るか悩んだけど、やはり戻ろうと登り返して分岐点を捜すのですがよくわからない。
行ったり来たりを繰り返してようやくルート発見。①に戻る事が出来たのですが、また途中で誤ったみたいで、最後は②のルートで地下道に出たところでようやく過ちに気付くという有様でした。

古寺山は地図もないし標識も無いのでロストし易いと思う。
2回行って2回間違えてる。流石に次は大丈夫だと思いますが、もう歩く事はないでしょう。修験道とは言え雰囲気暗いんですよね。今日も休日なのに誰一人会いませんでした。それに唐櫃に抜けるのであれば逢山峡沿いのロードを走れば良いだけなので。

標識はボランティアの方が作っておられるようですが、全ての分岐点に設置されているわけではありませんので、初めて歩かれる方は事前準備が必要と思います。

本日の総距離30.3km、タイム6時間29分。
ちょっと時間かかり過ぎですが、仙人窟跡探索と古寺山ロストで1時間程度は無駄にしていると思います。

おわり

本日の活動軌跡