バリゴヤの頭から稲村ヶ岳へ

今日は大峰山にあるバリゴヤの頭に登って稲村ヶ岳まで縦走してきました。
本日の総距離18.2km、タイム7時間52分、累積標高1,779m。

いや~ タフなコースだとはわかってたけど、ここまで大変だったとは・・・
とにかく全般的に斜度のキツいバリルートなのでとても歩きにくい。
斜度が少々きつくてもロープとか木の枝とか根っことか、まわりに何か掴むものがあればそれなりに対応出来るのだけど、ここは急登や急降下の場面で何も手掛かりが無くズリ落ちそうになる箇所がいくつかあってこれがとても難儀しました。

どれだけ歩きにくかったかは距離とタイムで一目瞭然。モジキ谷登山口から稲村ヶ岳までたった3.6kmに4時間6分もかかってる。計算するとキロ68分って、どんだけ~
大峰三大急登の一つと言われる鉄山(てっせん)ですら大川口(おおこぐち)から弥山まで4km、3時間19分でキロ49分だったのでね。

自分はもう二度と歩きたくないけど、なかなかこんなコースは無いというか、ある意味希少だと思うので、バリルート好きハイカーなら楽しめるかも。

計画ではみたらい渓谷入口にある駐車場に車を駐めて周回する予定だったのですが、着いてみると張り紙があって1時間300円となってる。こらアカンわと急遽コース変更し観音峯登山口駐車場(無料)に車を駐めてスタート。

まずは国道309号線に向けて、みたらい遊歩道を歩いていきます。

国道309号線に出ると次はモジキ谷登山口に向け川迫川(こうせがわ)沿いを走っていきます。あの中央奥に見えるのがバリゴヤの頭かな?

モジキ谷登山口に到着。ここまで4.9km、45分。
看板があって「熊に注意」と書いてる。まあ普通にいるやろな・・・

南谷方面へ送水路に沿って進むと取り付きがあるので、ここから登っていきます。

最初は踏み跡もあり、テープも豊富にあって普通のハイキング道と何ら変わりなし。

だんだんと斜度がキツくなるにつれ、踏み跡が薄くなってきます。

下記急斜面の登りでは掴むものが無くてズリ落ちそうでした。

岩場も乗り越えていきます。だんだんハードになってきたな~

木の根っこが絡まる不思議なトレイルを抜けていきます。鉄山(てっせん)にもこんな感じのところがありましたね。

何とか強力の頭(ごうりきのあたま)に到着。ここまで6.7km、2時間25分。
ふ~ 予想以上に急登だし、歩きにくいし、道も分かりにくいしと「えらいところに来てもたな~ (-_-) 」と来た事を後悔。撤退も考えたのですが、あの激坂を下山するんだったら稲村ヶ岳まで縦走するほうが安全じゃね? と退路を断って進む覚悟を決めました。

シャクナゲブッシュを掻き分けて進みます。コース全般にこういう箇所が多いのですが、今日は長ズボン着用なのでそれほど苦にはならず。

あれがバリゴヤの頭か~ と思ったけどあれは偽ピークで頂上は左奥らしい。
いったん下っての登り返し。

バリゴヤの頭に到着。ここまで7.0km、2時間54分。
頂上にはプレートが木にぶら下がってるだけ。木々に囲まれてて眺望も良くないし、人気無いのわかるわ。

目的地の稲村ヶ岳が見える。あそこまで尾根伝いに進みます。
ここからが大変なのよね~

激坂を下っていきます。登りよりも下りのほうが危険なので注意して歩かないと・・・

稲村ヶ岳までここぞという3箇所にロープが設置されています。助かるわ~

これも登るのが大変そうですが、左側の巻き道を使います。

ここには細いロープが用意されています。体重をかけて大丈夫かな~と思いつつフル利用でよじ登りました。

稲村ヶ岳まで大きなピークを2回越えるのですが、それ以外にも細かなアップダウンが続く。

遅遅として進みませんが、それでも少しづつ稲村ヶ岳に近づいてきたような気が・・・

バリゴヤの頭~稲村ヶ岳間はテープも踏み跡も殆どありませんが、基本的に痩せ尾根を真っ直ぐ進むので大きく間違う事はないと思う。
それでもたまに下記のような古いテープを見つけるとホッとしますね。

シャクナゲブッシュから今度は一転して笹原の道に変わります。見通しが良いので歩き易いですが・・・

とにかくルート全般に障害物が多くて嫌になってくるけど、乗り越えていくしかない。

かなり近づいてきたな~ あともう少し。

これは振り返って撮影。越えてきた山々がハッキリ見えます。

最後の急登。笹原を這いつくばって登りますが掴むものが無いのでズリ落ちそうになる。こういうの嫌いだな~

稲村ヶ岳(1,726m)に到着。ここまで8.6km、4時間51分。
何とか辿り着きましたが、ヘロヘロの状態。もうここは当分いいですわ。

さて次はお決まりの宝剣探しに行きましょう。稲村ヶ岳から大日山キレットへ続く下山路を途中で外れて少し藪漕ぎすると宝剣があります(昭和23年奉納)。
何でこんなところに? と思いましたが、昔はここに稲村ヶ岳から続く尾根道があったんでしょうね。

次は大日山(だいにちさん、1,689m)に向かいます。
ウヒョ~ これまた厳しそうなところだね。
稲村ヶ岳の山頂は二峰に分かれていて、もともとは大日山を稲村ヶ岳と呼んでいたらしい。確かにこちらのほうが見た目のインパクトは強いわ。

見るからに怖そうな鉄製の橋が出てきました。左は断崖絶壁なので下を見ないようにして渡ります。

ほぼ垂直な木製階段を登ります。

頂上には二つの祠があり、奥側には大日如来像が祀られている。

いったんキレットまで戻ってから稲村ヶ岳山荘まで下山。今日は多くのハイカーが休憩しておられました。
山上ヶ岳は女人禁制なので女人大峯と呼ばれる稲村ヶ岳は人気コースの様子。

ここから法力峠に向かって下山。途中に壊れた橋があります。

法力峠に到着。ここまで12.6km、6時間10分。
今日はここから観音峯山(かんのんみねやま、1,347m)を越えて駐車場に戻ります。
ここから先も予想外にアップダウンがあり、なかなかスピードが出せない。

紅葉の鮮やかなブナ林?を抜けていきます。

ススキの茂る尾根道に出ると観音峯展望台が見えてきました。

進行方向左手には今日歩いてきたバリゴヤの頭~大日山までの稜線(奥側)が確認出来ました。

観音峯展望台に到着。あとは道なりに下山して観音峯駐車場にゴール。

おわり

本日の活動軌跡