金勝アルプス

先般、田上山(たなかみやま)系の湖南アルプスを登ってきましたが、ついでにもう一方の金勝(こんぜ)アルプスも行っとくか~ という事で再び滋賀県まで遠征してきました。
本日の総距離25.5km、タイム5時間38分、最高気温30度。

人気の金勝アルプスですが、今日歩いてみてなんとなくその理由がわかりました。
イメージ的には芦屋ロックガーデンをもう少し距離を伸ばして縦走っぽくした感じで、奇岩や巨岩が随所にあってスリリングな岩場をよじ登ったり、眼下に広がる絶景を楽しんだりと、ここはまさしく大人のフィールドアスレチック。
ぐるっと周回する場合でも距離が10km程度と手頃だし、道も十分に整備されていて危険箇所もなく(天狗岩だけ要注意)老若男女誰もが安心して歩けるコース。

一方の湖南アルプスも似たような雰囲気なんだけど、金勝アルプスより少しワイルドな感じ。ただアルペンチックなのは堂山だけで後はフツーの里山ハイキングになるのと、周回コースの場合は距離が15kmと少し長くなるので多少気合を入れて臨む必要がある。

両者ともアクセスよくないのが欠点。最寄駅からだといずれも往復15km程度はあるので、通常は車かバス利用になります。
徒歩の場合は、交通量が多く歩道のない道路を通行する区間が一部あるので要注意。

湖南アルプス山行記はこちらから

下記は、金勝アルプスと湖南アルプスの周回コース比較(往復ランのケース)。

項目 金勝アルプス 湖南アルプス
総距離 25.5km 30.5km
トレイル距離 10.8km 15.2km
ロード距離 14.7km 15.3km
タイム 5時間38分 7時間15分
標高 鶏冠山 491m
天狗岩 509m
竜王山 604m
堂山   384m
太神山  600m
矢筈ヶ岳 562m
笹間ヶ岳 433m
最寄駅 JR南草津駅 JR石山駅

今日は、JR南草津駅からスタート。
「かがやき通り」を南に向けて走っていきます。名神高速道路を越えたところで左折。しばらく東へ進むと県道108号線に突き当たるので右折してあとはひたすら南進するだけ。ただここは歩道がなく道幅狭いし大型トラックが横をガンガン走っていくのでとても危険。
後で地図を確認すると名神高速を越えて真っ直ぐ青山町の住宅街を抜けていけば108号線は回避出来たみたい。まあいつもの事だけど、事前にルート確認しとけや!って事ですわ。

上桐生(かみき​りゅう)登山口に到着。ここまで7.1km、58分。
時計回りで周回するので、まずは落ヶ滝(おちがたき)を目指します。

サクッと進んで落ヶ滝に到着。ここは行き止まりになるので寄り道になってしまうのだけど、見落とせない人気スポットの一つ。一枚岩を流れ落ちるダイナミックで美しい滝でした。

いったん分岐点まで戻って次は鶏冠山(とさかやま)を目指します。
北峰縦走線というコースで頂上を目指しますが、ここから先は激坂続きでけっこうキツい。一気に標高を上げていくような感じ。

頂上手前の小ピークから山の北側を見下ろせますが、こんなところに競馬場があるんだな~と思ってたら、これは栗東にあるJRAトレーニングセンターでした。
奥に見えるのは近江富士こと三上山(みかみやま)。

鶏冠山(とさかやま 491m)に到着。ここまで10.0km、1時間55分。
ここは眺望もなくフツーのトレイルなので、岩遊びがメインで周回に拘らない方はパスしても良いかもしれません。

いったん下山します。
次はメインの天狗岩を目指しますが、途中で落ヶ滝線(右から)と合流。
このまま真っ直ぐに進みます。

天狗岩が見えてきました。この雰囲気は湖南アルプスの堂山とそっくり。

天狗岩(509m)に到着。ここが金勝アルプスの実質的な山頂ですね。
ここまで11.7km、2時間32分。
ロープがあるのでこれを頼りに登ります。

どこかで見たような風景ですが・・・

奇岩や巨岩が織りなす自然の造形美?

天狗岩は多くのハイカーが休憩しているのでサクッと終了。
次は竜王山を目指します。

トレイル横に「茶沸観音」なるものが・・・
昔、この辺りにお茶屋さんがあったのだとか。

竜王山(604m)に到着。ここまで13.1km、3時間9分。
山頂には八大竜王を祀る祠がありますが、八大竜王とは仏教を守護する八体の竜神で雨乞いの神様なのだとか。これが山名の由来なんですね。
そういえば先日も奈良の龍王山に登りましたが、恐らく同じ意味なんでしょう。

さて、今日はここでUターン。このまま進めば金勝寺(こんしょうじ)に至るようですが、ちょっと時間かかりそうなのでパス。

狛坂(こまさか)線を下山していくと、重岩(かさねいわ)なるものが・・・
これもどこかで見たような光景だな~

すぐ近くに国見岩というのもありました。下に見えるのが国見岩だと思うのですが・・・
この辺りはいろいろと見所があって退屈しないですね。

どんどん下山します。道が整備されていて歩き易い。

狛坂磨崖仏(こまさかまがいぶつ)に到着。
巨石の壁面に三尊仏が彫刻されているのですが、これは誰が何のために彫ったのでしょう? 一説には奈良時代に渡来人が彫ったものなんだとか。
写真で見ると大きさがわかりくいにですが、これがけっこうな大きさで高さ約6m×幅4mの壁面。

だいぶ下山してきてロードに変わったところで、新名神高速道路の高架下を通過。

登山口近くまであと少しというところに、またもや石仏があって寄ってみると「逆さ観音」なる意味深な石仏が・・・ 何それ?

逆さ観音というからには、何か逆さに彫る宗教上の深い理由があるんだろうと思いましたが違いました。
これはもともと山の上に正常な位置で三尊仏が彫刻されていた石仏が、下流に建設するオランダ堰堤の石材に一部が使われた結果、バランスを失い山からずり落ちて逆さになったのだとか。

なるほどな~ って、いやいやそれは名前の付け方違うだろ~

少し下流にオランダ堰堤があります。
明治時代に作られた国内最古とされる石積み堰堤だそうな。
観音様はこれのせいで逆さになったのね。大魔神が出て来て破壊しそうだな~

草津川に架かる橋を渡って登山口まで戻ってきました。ここまで17.9km、4時間17分。
ここからJR草津駅まで戻り、東海道草津宿を少し散策してから駅近くの銭湯「桜湯」で汗を流して帰りました。

おわり

本日の活動軌跡