マラソン大会参加料値上げ

未だ6月だというのに、既に来シーズン(2019年10月以降)のフルマラソン大会のエントリーが始まっていますが、今年は多くの大会で参加料値上げが行われています。

先般、東京マラソンの参加料が、10,800円から16,200円へと実に5,400円(50%増)もの値上げが行われた事が話題になりました。
これってもの凄い値上げですよね。突然、商品の価格が50%も値上げされるのですから。普通だったらそんな商品は誰も買わなくなるので、そこまで無茶な値上げは出来ないのですが、東京マラソンの場合は、倍率12倍のバブル的人気で大幅な需給超過となっているので、参加料が少々値上がりしても倍率が少し下がる程度で何の問題もないのでしょう。

今の状況だと仮に30,000円、いや50,000円になったとしても倍率はかなり下がるでしょうが、定員割れする事はないと思います。だって、東京マラソンの場合は、地方から参加するランナーが大勢いて(海外からは約6,000人)、その人達は、今でも、交通費や宿泊代等を考慮すると最低でも50,000円程度は負担しており、その支出額相当の効用を得ているはずなので。

さて、自分に関係する関西地区のフルマラソン大会の値上げ状況についてまとめてみました(2019年10月1日現在)

値上げがアナウンスされている大会
京都マラソン    12,000円 → 15,000円 (3,000円増、25.0%増)
加古川マラソン   6,500円 →  8,000円 (1,500円増、23.0%増)
奈良マラソン    8,200円 → 10,000円 (1,800円増、21.9%増)
福知山マラソン   7,000円 →  8,000円 (1,000円増、14.2%増)
篠山ABCマラソン 5,800円 → 6,500円  (700円増、12.0%増)
神戸マラソン    10,300円 → 11,200円 (900円増、8.7%増)
大阪淀川市民マラソン※ 7,300円 → 7,800円(500円増、6.8%増)
※ゼッケン事前送付の場合

値上げされていない大会
あいの土山マラソン     5,000円
大阪マラソン        12,340円
紀州口熊野マラソン     5,500円
京都木津川マラソン     5,000円
KIX泉州国際マラソン   10,800円
姫路城マラソン       10,000円

これらを見ると「みんなで渡れば恐くな~い」のような値上げラッシュとなってます。東京マラソンほどではないですが、それぞれ値上げ率も大きくて、京都マラソンの25%増とか、ちょっと無視出来ないアップ率です。

それにしても、何でこんなに値上げが必要なのでしょうか? 概ね人件費や警備費の高騰による値上げとの事ですが、経費削減の努力もして欲しいところです。いったん膨れあがった事業費を削減するのは難しいでしょうけど。

例えば、参加賞のTシャツ、メダル、タオル等は選択制にして欲しい人にだけ提供し、不要な人には参加料を少し下げるという事も出来ると思います。着る事のないようなTシャツを貰っても無駄だし、たまに立派な完走メダルを貰ったりするけども、自分はあまり嬉しくないというか、メダルは入賞者だけで良いと思いますが・・・

現状、都市型マラソンについては、どこも定員オーバーで抽選となり、その倍率も3~4倍と非常に人気があって大幅な需給超過状態なので、大会側も強気な金額設定が出来る状況にあります。特に京都マラソンは、今回25%増の15,000円に引き上げて関西第1位、国内第2位の高額参加料大会となってしまいました。
東京に張り合ってるのかな~

参加料の高い大会上位
1 東京マラソン    16,200円
2 京都マラソン    15,000円
2 横浜マラソン    15,000円
2 さいたま国際    15,000円
3 名古屋ウィメンズ  13,850円
4 ちばアクアライン  13,500円
5 湘南国際      12,500円
6 大阪マラソン    12,340円

<その後の状況 2019-9-6発表>
参加料を12,000円から15,000円へと3,000円(25%アップ)もの値上げを行った京都マラソンですが、値上げ後の2020年大会抽選申込倍率は4.4倍となり、前年の4.5倍と殆ど変わらないという結果となりました。
どうやら値上げの影響はなかったみたいですね。

ここでは参加料だけを比較していますが、忘れてはならないのは、都市型マラソンの場合は、参加料のみならず、「前日受付」という参加者にとって大きな負担が伴うという事です。地域の経済波及効果に貢献するためですね。
ジモティーは負担に感じないかもしれませんが、他府県から参加するランナーにとっては、時間とお金とエネルギーの重い追加負担となります。

自分は、マラソン大会を練習代わりと思って参加しているので、参加料の負担は、せいぜい1万円程度だと思っています。あと前日受付は極力避けたい。よって、これだけ負担が重くなってくると、今後、都市型マラソンへの参加は極力控えざるをえないかな~という感じ(既に神戸マラソン入れてるけど初参加なので)。特に京都マラソンは、もう応募する事は無いでしょう。今年の2月に参加してて良かった~

奈良マラソンもしっかり値上げしてますね~ 走るシカないとか言ってましたが、いつの間にか上げるシカないに変わってるやん!
でもここは、もともとの参加料が安い水準だったし、前日受付の負担があるも、比較的自宅から近いので仕方ないかな~と思ってます。

あと、加古川マラソンのように河川敷コースで交通規制もなく、警備費等もそれほど必要ないと思われるコースで、これだけの値上げが行われるのも解せません。ゴール後のぜんざいもなくなったし、自宅からも遠くて参加のメリットが薄れたので、恐らくもう参加する事はないかな。

そのうち、マラソンブームも下火になって、乱立気味の大会が淘汰される時期がやってくると思いますが、地味だけども、余分なサービスは極力排除して参加料を抑え、走る事に注力したシンプルな大会運営を目指している大会が生き残るような気がします。

おわり